いにしえ模型 ホンダCX500 TURBO

サプライズ・フルブースト❢❢
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夏はすっかり影を潜めて単車にはいい季節になった。クルマが好きだけど、バイクもいい。「バイクは危ない」というのは単車の楽しさを知らない外野の固定観念だが、刷り込まれると所有する気も萎える。いいなあ、バイク。

いまはハーレー専門になってるバイク屋は、かつては様々なメーカーを取り扱っていた。時折階上のショウルームでピカピカのバイクを眺めては溜息をついていた。
免許もないのにまた立寄ると、大きなホンダのバイクがあった。外車の展示がメインなのになぜホンダ?と思ったが、それは日本国内で販売されていないという。逆輸入車だ。日本のバイクなのに海外から輸入する…それだけでも驚いたのに、このバイクにはターボがついてるという。まだなじみがなかったのでターボってなに?って具合だが、なにやらスゴイ単車らしいというのが心に残った。
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あの時見たバイクの模型を入手した。たまには単車の模型もいいだろう。クルマはボディラインの再現が主だが、バイクはメカニズムが剥き出しなのでほぼ全パーツが再現されている。それだけに組み立ては手間がかかるのだが、エンジン、フレーム、カウリング…と組み上げてゆくのは本物のバイクの組み付け工程のようで面白い。手間がかかる分、完成すると見ごたえがある。

組み立てて初めてCX500TURBOというバイクが分かってきた。1981年発売の世界初のターボチャージドバイクということ。IHI製ターボが世界最小ということ。風洞実験から作られたカウリングはターボチャージャーの熱気からライダーを守る設計がされていること。500ccながら1リッター級の性能。プロリンクサス。ドライブシャフト。特異なエンジンレイアウト。知るほどに斬新なバイクだ。ターボという例のない機構は日本では認可されず輸出仕様のみ。全世界でも1800台程度しか流通していない。あの時のバイクは実は相当に珍しい単車だったのだ。もっとよく眺めておけばよかった…。

所用で珍しく早起きした日曜日。気持ちよく晴れた参道を走っていたら、思いがけないものが目に入った。「CX500だっっ❢❢」。つい先日作ったバイクだ、間違えるこたあない。クルマを急停車させ、信じられない気持ちで近づいた。
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「やっぱりホンモノだ…」30年以上も前のバイクなのに、信じられないほどピカピカに輝いている。興奮して眺めていると、その様子を見てニコニコしている年配の女性がいる。写真に撮る許可をいただくと、「いま、持ち主が来ますよ」。
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まさにツーリングに行こうとしていたオーナーに話を伺うことができた。既に14万キロ❢を走破しているというが、大事に維持されているのはその程度極上から見て分かる。ターボはここですよね、と聞けば「これは実験車だったんですよ」という。「シティ・ターボってクルマがあったでしょ。あれとまったく同じターボです。シティ・ターボを企画するに当たり性能を確かめなければならない。CX500の過給圧1.4に対してシティ用は0.4。過酷な条件のバイクに搭載して問題が無かったから、シティ・ターボが量産されたんです」。知らなかった…興味深い話だ。

オーナーがエンジンに火を入れる。重低音が秋の参道に響く。礼を述べて分かれると、CX500TURBOは活き活きと加速していった。
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by match_boxes | 2014-10-18 23:55 | いにしえ模型 | Comments(0)

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