2015年 12月 31日
大晦日のMatchBox
年末はいつも同じことを思う。さて、今年はなにがあったっけ?
歳を重ねると望まなくてもいろいろと経験する。学ぶとか反省とかはさておいて、まあ、だいたいこんなもんだろ、と分かったような顔をする。わかったつもりでいるから、似たようなことが起きても、まあ、あんなもんだろ、とやり過ごす。軽く、雑にやり過ごすからますます記憶があいまいになる。心に残ることが少なくなる。
さて、今年はなにがあったっけ?事細かに書き記すこともなくなった備忘録をめくってみると、ずいぶんと前の事のような、ついこの間のような。
そっか、あの人が来ていたのはこの頃か。ああ、あの人が来だしたのはこの頃なんだ。
帰国、転勤、引越、心変わり…いろんな事情で見なくなった顔もあるけれど、ひとつふたつ交わした言葉がその時を縫い留める。経験、とも違う不思議な記憶が織り込まれてゆく。友達に、家族に、仲間に、隣町に、他県に、外国に。誰が話してくれたのかはもう覚えていないけれど、不思議な記憶は誰かの心に縫いこまれてどこかへ旅をする。
あれ?なんの話してたんだっけ?
まあいいや、なんか変な店があったことだけ覚えててくれりゃ。
マッチへお越しになったみなさま、ことしはたいへんお世話になりました。
来年もご愛顧のほどよろしくお願いします。
そして、まだ見ぬMatchBoxへのあたらしいお客様。
どんな方が登場するか、みんなココロ待ちにしております。 2015.12.31. MatchBox.