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能ある鷹は…

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 事故渋滞をやっと抜け出し、いいペースで流していたら、背後からすごい勢いで迫ってくるヤツがいる。ミニバンの列にスッと入って道を譲る。やってきたのはグランツァだ。
お互い、古いの乗ってますなア。

 こんなことしてたらホントにヤバいことになる。首都高の工事が始まったころ、バイパスを流すのが危険と感じ、筑波に通うようになった。
 サーキット走行は面白い。レースじゃないけれど、自分で飛散防止テープを貼り、ドライビンググローブを嵌め、ヘルメットを被ってコースに出れば、それだけで気分は盛り上がる!普段の速度プラスαでも、コースではまるで違う挙動をして、クルマってのは脆弱な乗物だと思い知らされる。バックストレッチから11コーナーへ進入すれば、クルマは四輪とも滑りドリフト状態になる。筑波の最終コーナーが曲者で、後半が10Rだけ曲率が大きい。ドリフト状態を上手く捌けなければスピンしてコースアウトしちまう!スリル満点だが、エンジンのリミッター効くまでぶん回して走るのは実に爽快なのだ。すっかりハマって、ずいぶんクルマもいじっちまった。

 筑波通いを重ねるうち、あるクルマに気付いた。走行会に来るのはだいたいヤル気が見えるのだが、それはノーマル然としたスターレット。こっちは走るのが楽しくてしょーがないから、ウリャウリャ〜って気分で攻めるが、スターレットは淡々と、穏やかに周回している。なのに、ヤツはミラーにいつもいる!性能差ならこちらが上なのに、振り切ることができない!
 終了後、スターレットを覗いてみた。外見はノーマルだが、リアシートや内張が外されロールバーが組んであった。どうやら本気でワンメイクレースに参戦するヤツのシェイクダウンだったようだ。能ある鷹は…である。

 ファミリーカーに負けるかよ!抜き去るグランツァにぴったり張り付く。ミニバンをやり過ごしたらすぐ左車線に戻り、ヤツの左後ろをキープする。これでヤツは動けない。笹目のアンダーパス抜けてさらに左車線をキープして加速すれば、左折車がいない限り確実にトップに出られる!グランツァは一般車に紛れて見えなくなった。笹目橋の5車線を流しながらチト反省。「なにやってんだよ。もう老眼きてんじゃねーか!」
by match_boxes | 2011-02-06 20:26 | 自動車部 | Comments(0)

小箱なバーの毎日

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