2011年 11月 20日
トラック!トラック!!
幼いころは、家の前が国道16号線だった。大型トラックやバスが対面通行するという凄まじい状態で、いつも渋滞していた記憶がある。それを言うと往時を知らぬ人は一様に驚く。現在は抜け道みたいなもんだが、あの混沌がよくぞこの道幅で繰り広げられたもんだ。
見上げるような厳ついトラックが、渋滞をじりじり進む。ディーゼル音とデカいタイヤとぐるぐる回ってるプロペラシャフト。いつかこれの模型が欲しいものだ、と思っていた。
商用車というのは生産期間が長い。トラックとなればマイナーチェンジを重ね10年以上生産される。大型トラックの輸出向けなど20年は生産するようだ。東急車両に並んでいた左ハンドルのボンネットトラックを飽かずに眺めたものだ。
でも、商用車は消費財として償却される運命にある。それが大型となれば保存されることはまず無い。あれほど走っていたのにまったく姿を消してしまう。
近頃はデコトラというカテゴリーから真のスケールモデルが製品化されてきたが、1/32では迫力がいまひとつ。焦がれて行きついたのは、子供の玩具。オモチャ故、アオリなしの荷台などテキトーな造作だが、ディズニー的ヘンテコデフォルメではなく、往時の大型車両の魅力充分だ。
ブロックパターンのダブルタイヤ、プラモデルにはない大きさの迫力。小山のように見えた大型車の記憶がありありと甦る。