クラシカルな佇まいが魅力の実用自転車だが、基本骨格が変わっていないのでいつ頃製造されたものか判断がむずかしい。風切りが付いている、革サドルだ、マイナスネジだ等々目に見えるところから、塗装は赤い錆止めの上に黒エナメルだとか、リムはナマ鉄だとかよく見ないとわからなかったりといったところまで、古さを計る手立てはあるのだが年代を特定できるものはない。セキネ号については、補助フォークが付いた物では最後の時期のものと思われるが、セキネ自転車そのものが解散してしまっているので調べようがない。
前オーナーの扱いが良かったのか、サビもないしタイヤも新しい。ひょっとしてほとんど実用に使われていなかったのかもしれぬ。
程度の良さに疑問があったが、まずブレーキシューの交換を行った際、減ったゴムを見て納得した。コイツは長い年月しっかり働いていたのだと。