2018年 12月 27日
CheZoom By Boyd 1992 (Testor 1/25) ーいにしえ模型ー






2018年 12月 06日
ホンダ シティ 1986 (タミヤ 1/24) ーいにしえ模型ー


2018年 09月 25日
ホンダ T360 1963 (LS 1/32) ーいにしえ模型ー


2018年 01月 17日
いすゞ117クーペ 1973 (フジミ 1/24) ーいにしえ模型ー
これは面白いものを見つけたわい、と埃を払って電源を入れてみる。ほんのり電球が灯って通電したが、うんともすんとも音が鳴らない。このまま火でも吹いてはいけないのですぐに電源を切った。
真空管ラジオは球が温まらないと音が出ないそうだ。早速試してみると果たして、古いラジオはゆっくりと囀りだした。自分が生まれる前にこの家の誰かが聴いていて、それが数十年を経て初めて自分がその音を聴いた時の不思議な感覚は忘れない。タイムマシンか玉手箱か。温かくやわらかい音色は遠い昔のものに聴こえた。

毎日鳴っていたのが聴けなくなるのは寂しいものである。傍らにあるメイドインチャイナのソニーで何不自由はないが、店内にやわらかく流れる真空管の音がまた聴きたい。


「部品代でいいですよ」と言われても、その技術をもってしてそれではあまりにも安すぎる。それでも氏は穏やかに笑うだけだ。
ならば、と以前じっくりと拝見させていただいた117クーペの模型を渡すことにした。クロモドラのホイールやナンバーを氏の愛車仕様に仕立ててある。
「僕はラジオは直せませんが、こういうものを作りました」と手渡すと、ことのほか喜んでくれた。
氏は目を細めて模型を眺め、自分は真空管ラジオから流れる音色にウットリする。
「二人とも子供みたいだね」と家人。
模型を作っててよかったなあ、としみじみ思う時間だった。
2017年 11月 04日
トヨタコロナ1600SL 1970(オオタキ 1/24 ) ーいにしえ模型ー



2017年 03月 17日
マツダルーチェAP 1972(バンダイ 1/20) ーいにしえ模型ー



2014年 10月 18日
いにしえ模型 ホンダCX500 TURBO

いまはハーレー専門になってるバイク屋は、かつては様々なメーカーを取り扱っていた。時折階上のショウルームでピカピカのバイクを眺めては溜息をついていた。
免許もないのにまた立寄ると、大きなホンダのバイクがあった。外車の展示がメインなのになぜホンダ?と思ったが、それは日本国内で販売されていないという。逆輸入車だ。日本のバイクなのに海外から輸入する…それだけでも驚いたのに、このバイクにはターボがついてるという。まだなじみがなかったのでターボってなに?って具合だが、なにやらスゴイ単車らしいというのが心に残った。

組み立てて初めてCX500TURBOというバイクが分かってきた。1981年発売の世界初のターボチャージドバイクということ。IHI製ターボが世界最小ということ。風洞実験から作られたカウリングはターボチャージャーの熱気からライダーを守る設計がされていること。500ccながら1リッター級の性能。プロリンクサス。ドライブシャフト。特異なエンジンレイアウト。知るほどに斬新なバイクだ。ターボという例のない機構は日本では認可されず輸出仕様のみ。全世界でも1800台程度しか流通していない。あの時のバイクは実は相当に珍しい単車だったのだ。もっとよく眺めておけばよかった…。
所用で珍しく早起きした日曜日。気持ちよく晴れた参道を走っていたら、思いがけないものが目に入った。「CX500だっっ❢❢」。つい先日作ったバイクだ、間違えるこたあない。クルマを急停車させ、信じられない気持ちで近づいた。


オーナーがエンジンに火を入れる。重低音が秋の参道に響く。礼を述べて分かれると、CX500TURBOは活き活きと加速していった。

2014年 10月 14日
トヨタ セリカ LB 2000GT 1977 (アオシマ 1/24) ーいにしえ模型ー

いかにもスポーツカーのZとスポーツセダン派生のスカGに対して、トヨタはスペシャリティカーとしてセリカを充てた。当初はクーペのみだったが、ファストバックを追加したのは本家ムスタングと同じ戦略である。本家は独立したトランクだったが、セリカはリフトバックと称して大きく跳ね上がるバックドアを備え、また違う魅力を創り出してみせた。
子供の頃、従兄弟が白いセリカのLBに乗っていた。ガオオオ…と荒っぽいツインカムの音と、♪キューンキューンとヤンキーホーン鳴らして加速してゆくカッコよさにしびれた。セリカが、GTのセリカが好きだった。
バイトに明け暮れていた友人が大学に「クルマで来た」という。授業がはねて駐車場に行くと、そこには深紅のセリカがいた。従兄弟の乗っていたバナナテールの前期型ではなく、ゴッツイ五マイルバンパーが付いた後期型。それでもセリカLB、しかもGTだ。


「バイトの先輩がくれるっていうんだ。でも一年車検だし、下宿のオレじゃ駐車場代も払えないよ」
どうするの?「廃車だろうね」。
帰りの横羽線はポツポツ雨が降り出した。天地が狭いフロントガラスは戦車の覗き窓のように圧迫に感じる。セリカは、もはや時代遅れのクルマだった。それでも、子供の頃に憧れたクルマをとっておけないことが、とても残念だった。
初代セリカは生産終了時に、38万5千台生産した記念車として「ブラックセリカ」を385台販売したことを最近知った。ならばと、ネットの画像などを参考に再現してみた。今でも手に入るアオシマのLBは後期型で好都合だが五マイルバンパー仕様ではない。フロントバンパーはユニオン1/20のLBの余りパーツを切り詰めて使用した。ノーマルバンパー車とはこまごまと相違点があるのだが、雰囲気だけ真似てみた。なかなかカッコいいと思う。やっぱりセリカが好きだ。

2014年 03月 21日
いにしえ模型 マセラティ3500GT

30年ほど前、自動車の絶版プラモデルがちょっとしたブームになった頃、バンダイがモノグラムの金型で再販したのを見たのがこの車を知るきっかけだった。その頃はこのモデルを手に入れておらず、遅まきながらオークションで古いモノグラム版を手に入れた。そのモノグラムにしても、今は無きオーロラというメーカーの金型を引き継いだものであった。

マセラティ3500GTの生産が終了した年に私は生まれた。このキットは10歳では作れなかったろうし、20歳でも最後まで組み上げられたか判らない。齢半世紀となったいま、様々なケミカルやディバイスの助けを借りて50年前のモデルを組み上げることができた。半世紀の時を超えてオーロラのキットは私を楽しませてくれたのだ。

・
2014年 02月 21日
いにしえ模型 日産スカイラインクーペ350GT

世界戦略ブランド、インフィニティのコンセプトカーとして当初発表されたXVLだったが、それがV35スカイラインとなった。硬派なスポーツセダンとして国内で絶大な人気を誇ったスカGだったが、その精神的基盤は直列六気筒エンジンにあった。それがV6へ、外観もそれまでとは全く違う流れるようなボディラインとなり、これはスカイラインではない、と愛好家達を戸惑わせた。しかし、インフィニティG35(スカイラインV35)は人気を博し、世界戦略車として成功をおさめた。
スカイラインはスポーティであるがスポーツカーではない。基本はセダンという実用車であり、スポーツカー然としたクーペであってもセダンベースである以上、スポーツカーとは見做されない。セダンベースの2ドア車はかつてはサニーからセドリックまでラインナップされていたが、いまやスカイラインだけとなった。長いホイルベースのファストバックはなかなか優美で、スペシャリティカーと呼びたくなる。
汗臭いスポーツカーではなく、優雅なスタイルのスペシャリティカー。大人にはそんなクルマが似合う。今や稀有になった佇まいがV系スカイラインクーペにはある。ただ、残念なのは汗臭い走り屋のイメージを払拭できない「スカイライン」という名前が付いていることだ。
